ヒトの消化管の粘膜の表面は、腺上皮によって覆われています。胃も小腸も大腸も、その最も表層にあたる粘膜の表面は腺上皮で被覆されています。対して食道は、皮膚・口腔・咽喉頭・肛門管などと同じく重層扁平上皮で覆われています。つまり正常な状態であれば、食道と胃の境界=重層扁平上皮と腺上皮の境界という形になっています。
しかしながら食道の下部においては、この重層扁平上皮が腺上皮に置き換わってしまうことがあります。この食道の重層扁平上皮が腺上皮に置き換わった状態がバレット食道です。この変性した上皮の範囲が狭いもの(腺上皮に置き換わった範囲が最長でも3cm未満のもの)はSSBE、広いもの(最長部が3cm以上)はLSBEとして区別されています。以前は本邦では全周性に3cm以上の場合(最短部でも3cm以上の場合)がLSBE、それ以外がSSBEとされていましたが、国際基準に合わせる形で現在の分類のように変更されました。LSBEとSSBEの両者を併せてバレット食道と呼称することが多いですが(広義のバレット食道)、LSBEを狭義のバレット食道として、SSBEをバレット上皮として区別することもあります。



